
こんにちわ!
このブログの管理人ペン介です!
ここでは会社設立の専門家である司法書士の私が、合同会社の設立について分かりやすく解説しています。
どうぞ、ゆっくりしていって下さい!
事業が好調なフリーランス(個人事業主)は、税制面等から会社の設立を考えます。
通常、設立する会社として「株式会社」と「合同会社」が考えられます。
「株式会社」を知らない人はいないと思います。
しかし、「合同会社」の認知度はまだまだ低く、どのような会社なのか分からない人が多いです。
この記事では「合同会社」の以下に関することを解説します。
- 「合同会社」とは?
- 設立するには?
- 費用はいくらかかるのか
この記事で「合同会社」について学び、自分の事業に合う会社を設立しましょう!

「株式会社」については「「株式会社」設立の流れを分かりやすく解説!」をご覧下さい。
フリーランスにおすすめな「合同会社」とは?


合同会社…?
初めて聞くなぁ

「合同会社」とは有限責任社員のみで構成される持分会社の1種です。
特徴を下記にまとめたのでご覧下さい!

ここでいう「社員」とは「従業員」のことではありません。
「社員」とは「出資者兼経営者」のことです。
「有限責任社員」とは出資した財産の範囲内でのみ会社に責任を負う「社員」のことです。
「合同会社」設立の流れ


出資者=経営者だから、「株式会社」のように株主(出資者)から経営について文句を言われることがないということか…
でも、「株式会社」に比べて資金集めが大変そうだなぁ

そうですね。事業規模が小さく、多額の資金が必要ない場合などは「合同会社」が良いかもしれません。
次に「合同会社」の設立について説明します。
「合同会社」設立の大まかな流れは下記のとおりです。

1.計画
商号(会社の名称)、事業目的、本店所在地、社員の出資する財産の価額、社員、資本金、事業年度等を決定します。

商号が決まったら会社印を作成しましょう!
商号と目的の決め方については「社名の決め方は?司法書士が事例を取り上げ分かりやすく解説!」、「会社の目的を決めるコツ!司法書士が分かりやすく解説!」の記事を参考にしてみて下さい。
2.定款の作成
合同会社にも「定款自治」が認められており、その範囲は株式会社よりも広いです。
定款には以下の絶対的に記載しなくてはならない事項があります。
- 目的
- 商号
- 本店の所在地
- 社員の氏名又は名称及び住所
- 社員の全部を有限責任社員とする旨
- 社員の出資の目的及びその価額又は評価の標準

「定款」とは会社運営の基本的規則が定められた、会社の憲法のようなものです。
「株式会社」と違い、公証人から定款の認証を受ける必要はありません。
3.社員となる人による出資の履行
社員となる人は定款作成後、定款に記載された内容で出資の履行をします。
出資の目的は金銭でも、金銭以外の財産でも構いません。(出資の内容は定款に記載する必要があります)

代表社員となる人の口座に振り込むのが良いでしょう!
4.登記申請・会社設立
出資の履行が完了したら、登記の申請をします。
申請先は会社の本店所在地を管轄する法務局です。詳しくは法務局の管轄のご案内からお探し下さい。
登記は大体1~2週間程度で完了しますが、法務局の混み具合で早くなったり遅くなったりします。

会社の設立時期は「登記完了日」ではなく「登記申請日」です!
「合同会社」設立の費用


そこまで設立手続は難しくなさそうですね。
設立手続の費用はいくらかかりますか?

やはり費用も気になりますよね。
司法書士に設立を依頼すると費用は全部で約16万円くらいです。
以下で内訳を説明します!
1.収入印紙代
定款に4万円分の収入印紙を貼り付ける必要があります。
しかし、電子定款を作成する場合は収入印紙は不要です。
司法書士に設立手続を依頼する場合は、電子定款を作成するので4万円の収入印紙代はかかりません。
2.登録免許税
「登録免許税」とは登記申請をする際に収める税金のことです。
資本金の額×1,000分の7=登録免許税
※算出された額が6万円以下だと、登録免許税は6万円となります。

資本金の額が高くなると、設立費用も高くなります。
3.司法書士費用
司法書士の報酬は自由化されています。
司法書士の株式会社設立費用の相場は、7万円~10万円くらいです。

上記費用の他に印鑑作成費用等がかかります。
また、設立に許認可が必要な場合があります。
その許認可取得の代行を行政書士に頼む場合、別途費用がかかります。
「合同会社」の役員は?


設立手続についてよく分かりました!
ところで、「株式会社」でいう「取締役」のような役員は「合同会社」にいないのでしょうか?

「合同会社」に「取締役」はいません。
出資者=経営者なので「社員」が会社の業務執行を行います。
「合同会社」設立のメリット・デメリット!


「合同会社」についてよく分かりました!
「合同会社」のメリット・デメリットを教えて下さい。

分かりました。
下記にまとめたのでご覧下さい。

「合同会社」は運営が楽そうですね!

これは結構大きなデメリットだなぁ
「合同会社」設立に向いているのは?


う~ん
「合同会社」を設立した方がいいかな?

「合同会社」と「株式会社」にはそれぞれ1長1短あります。
私の思う「合同会社」に向いているケースは下記のとおりです。

「合同会社」を設立した後に、「株式会社」に変更することも可能ですが、費用と手間がかかってしまいます。
「「株式会社」と「合同会社」の違いを分かりやすく解説!」の記事を読んで、どちらが良いか考えてみ下さい。
自分の事業・経営方針に合った会社形態を選ぶようにしましょう!
⇒自分でも会社設立について学んでみましょう!
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