こんにちわ!
このブログの管理人ペン介です!
ここでは法律事務の専門家である司法書士の私が、保証・連帯保証について分かりやすく解説しています。
どうぞ、ゆっくりしていって下さい!
「どんなに親しくても連帯保証人にはなるな」と親や先生等から言われたことはないでしょうか?
私も親から「連帯保証人になるくらいなら、現金を渡した方が良い」と教えられた記憶があります。(私の親も法律職)
確かに、自分も法律を学んでみて、連帯保証人にはならない方が良いと思いました。
皆さんは、なぜ連帯保証人になってはいけないのか、理由をしっかりと言えますか?
住宅ローン、事業融資等、金融機関からお金を借りる場面で、「保証」と「連帯保証」が必ず問題となってきます。
この記事を読めば「保証」・「連帯保証」とは何なのか、何が違うのか、注意点はどこかを学ぶことができます。
「保証」・「連帯保証」について学べば、自分が保証人・連帯保証人になるときに注意すること、最悪どうなるのか分かります。
そして、他人に保証人・連帯保証人になってもらうとき、覚悟や責任感が芽生えます。
是非、この記事で「保証」と「連帯保証」について学んで下さい。
担保には「保証」、「連帯保証」のような「人的担保」の他に、「物的担保」があります。
「物的担保」については、「物的担保と人的担保を司法書士が詳しく解説!」の記事をご覧下さい!
「保証」、「連帯保証」とは?
ペン介先生!「保証」について教えて下さい!
第三者の財産を債権の担保とする制度を「保証」といいます。
保証人は、債務者が債務の履行をしないとき、その履行をする責任を負います。
債務者がお金を返せないときは、保証人が支払わなければならないということですね!
次は、「連帯保証」について教えて下さい。
「連帯保証」とは、債務者と連帯して債務を負担することをいいます。
簡単に言うと、連帯保証人は債務者と似たような立場に立つということです。
やはり、「連帯保証」の責任は重たいということか…
「保証」と「連帯保証」の違いは?
「保証」と「連帯保証」の大きな違いは、「催告の抗弁」と「検索の抗弁」、「分別の利益」の有無です。
「催告の抗弁」…?
「検索の抗弁」…?
「分別の利益」…?
順番に解説しますね!
1.催告の抗弁
債権者が保証人に債務の履行を請求したとき、保証人は、まず債務者に催告するように債権者に請求することができる。
債権者は、債務者に履行の請求をしてから初めて、保証人に履行の請求をすることができます。
いきなり保証人に履行の請求ができるわけではないです。
2.検索の抗弁
保証人が債務者に弁済する資力があり、かつ、執行が容易であることを証明したときは、債権者は、まず債務者の財産について執行しなくてはいけない。
保証人は債権者に、債務者に財産があるときは先に債務者の財産に執行をするように言えます。
3.分別の利益
数人の保証人がいる場合、各保証人は等しい割合で債務を負います。
下図の通り、保証人が数人いる場合、保証人は債務の全額を支払う義務を負いません。
保証人は500万円支払えば義務を果たしたことになります。
これら「催告の抗弁」、「検索の抗弁」、「分別の利益」が「連帯保証」にはありません。
債務者=連帯保証人と言っても過言ではないですね。
保証人・連帯保証人になるとき
自分が保証人・連帯保証人になるとき、どんなことに気をつければ良いですか?
まず、保証契約は契約書を交わさないと成立しないことを覚えておいて下さい。
売買契約や金銭消費貸借契約と違って、口頭だけで契約は成立しません。
あと、下記に注意して下さい。
- 保証内容
- 署名押印する書類
- 債務者の経済状況
1.保証内容
主債務の内容(金額、弁済期、利息、損害金等)、他に保証人・連帯保証人はいるか、根保証契約ではないか等に注意して契約を結びます。
契約書は絶対にしっかりと読むようにして下さい。
分からないことがあったら、調べる又は相談しましょう。
契約するときに契約書を読むのは当然です。
読まないと、知らないうちに大きな責任を負うことになりかねません。
2.署名押印する書類
債権者から実印での押印を要求されると思います。
実印の効力は絶大なので、押印する書類の内容はしっかり把握しましょう。
また、債権者から渡された書類の中に、抵当権・根抵当権設定契約書等の保証契約に関係のない書類が混じっていないか確認して下さい。
私のお客さんで、保証契約だけを結んだつもりが、抵当権設定契約も一緒に結んでいた人がいました。
何事もなかったので良かったですが、下手したら自宅が競売にかけられていたかも…
3.債務者の経済状況
すごく大切です。
どんなに親しくても、財産状況の悪い人の保証人にはならない方が良いです。
債務者が破産しても、保証人は債務を履行しなくてはいけません。
「保証」・「連帯保証」はよく考えて
いかがでしたでしょうか?
「保証」と「連帯保証」について理解が深まりましたか?
保証人・連帯保証人になるとき注意が必要なのは当然ですが、他人に保証人・連帯保証人になってもらうときにも注意が必要です。
喜んで保証人・連帯保証人になる人はいません。
下手すると関係に亀裂が入ってしまう恐れもあります。
自分が保証人・連帯保証人になるときは慎重に。
他人に保証人・連帯保証人になってもらうときも慎重に。
では、これで終わります!
親族の保証人にもなるべくなりたくないですね…
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