こんにちは!
このブログの管理人ペン介です。
ここでは法律事務の専門家である司法書士の私が、フリーランス向けに請負について解説しています。
この記事では、フリーランス(個人事業主)に関係の深い「請負」について解説します。
法律を学んでいない方は「請負」という言葉を聞いたことはあっても、詳しいことについては知らないと思います。
この「請負」は、フリーランスが仕事先と結ぶ「業務委託契約」の根拠になっていることが多いです。
ですので、当然フリーランスは「請負」について知っておくべきです。
この記事を読んでいただければ、請負契約とは何なのか?、請負契約を結ぶ上での注意点等を学ぶことができます。
この記事を読んで、「請負契約」について学びましょう!
フリーランスの殆どの仕事は「請負」に該当します。
是非、ここで自分の仕事の根拠となっている法律について学んでみて下さい。
新米フリーランスのヒナ丸です!
私と一緒に「請負」について学んで、フリーランスとしてレベルアップしよう!
フリーランスは「請負」を知っておくべき!
よく「請負」って言葉を使うけど、よく分からないや。
ペン介先生!「請負」について教えて!
分かりました。
「請負」はフリーランスにとってとても大切な法律です。
まずは条文を見てみましょう!
民法第632条
請負は、当事者の一方がある仕事を完成することを約し、相手方がその仕事の結果に対してその報酬を支払うことを約することによって、その効果を生ずる。
いまいち、ピンと来ないな~
つまり、どういうこと?
簡単に言うと「報酬を払うから、これをやって(作って)よ!」ってことです。
きちんと説明すると下記の通りです。
「請負」とは
受注者(フリーランス)が依頼された業務を完成させることを約束して、この仕事の結果に対して発注者(依頼主)が報酬を支払う契約のこと。
「請負」と「委任」との違いは?
「請負」が何なのか分かった!
でも、「委任」と同じ意味じゃ…?
確かに似ていますね。
混同している人が多いです。
違いをまとめたので、チェックして下さい!
「委任」について詳しく知りたい人は、「フリーランスなら委任・準委任について知っておこう!」の記事を読んでみてください。
フリーランスは「請負」で、いつ報酬を貰える?
「委任」は原則無報酬なのに対して、「請負」は原則報酬があるのか!
そうです!
当然に報酬の請求をすることができます。
当然に報酬をもらえるのは嬉しいな。
じゃあ、報酬の請求はいつからできるの?
報酬の請求時期は「仕事を完成させ、目的物を依頼者に引き渡したとき」からになります。
仕事の途中で報酬の支払いを請求することはできません。
注意点等をまとめたので、チェックして下さいね!
報酬に関する注意点!
仕事が完成しなかった場合、途中までの報酬を請求することはできないのか?
⇒仕事の全部が完成しなかった場合でも、既に完成した部分について依頼者が利益を受ける場合は、発注者が受ける利益の割合に応じて報酬を請求することができる。
しかし、報酬の請求ができるのは、仕事が完成しなかった責任が発注者と請負人の双方にない場合と、請負人にだけ責任がある場合です。
請負人だけに責任がある場合、報酬の請求はできますが、発注者から損害賠償請求される恐れがあるので気をつけましょう!
「請負」は仕事が完了した後も注意するべし!
フリーランスが「請負契約」を締結した際は、仕事が終わった後にも注意が必要です。
え?
報酬を貰って終わりじゃないの?
仕事は終わりますが、納品した物に不具合があった場合なども想定しておく必要があると思います。
不具合があった場合に発注者からどのようなことを請求されるのか知っておきましょう!
発注者は以下のことを選択することができます。
- 不具合を直して完成したものを納品するよう求める
- 報酬の減額請求
- 損害賠償請求
- 契約の解除
ただし、発注者は納品物に不具合があったことを知ってから1年以内に、不具合があったことを請負人に通知する必要があります。
仕事に不具合があった場合、しっかりとしたアフターフォローをするのが通常ですが、「発注者は不具合を知ってから1年以内に請負人に通知をする必要がある。1年を過ぎた場合、請求することはできない。」ということは覚えておいたほうが良いかもしれませんね。
注意点!
請負人が納品物に不具合があることを知っていた場合等は、1年の期間制限はありません。
「請負」のまとめと注意点
いかがでしたでしょうか?
フリーランスがいつも何気なく結んでいる「請負」ですが、法律の条文には事細かく書いてあります。
契約を結ぶならば、その根拠となる法律について知っておくべきです。
あと、注意していただきたいことがあります。
それは、契約を結ぶ際によく契約書を読むということです。
なぜかというと、契約書には法律とは違った定めがあることが多いからです。
基本的には契約書に記載されていることが適用され、記載されていないことに法律が適用されます(契約自由の原則)。
ですので、契約書はきちんと読むようにして下さい。
読まないと、知らないうちに不利な状況になるかもしれませんよ?
この記事が、フリーランスの方の今後の参考になれば嬉しいです。
では、これで終わります!
フリーランスなら契約書をしっかり読みましょう。
次の記事は、私がオススメする契約書の読み方と契約するときに気をつける点に関する記事です。
是非参考にしてみて下さい。
フリーランスにとって、「請負」について学ぶことと契約書をしっかり読むことは大切なんだね!
「請負」について学んだら、クライアントと契約を結ぶのが待ち遠しくなってきたぞ〜!
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